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オチのない結末

もう解散してしまった「宇宙人」というバンドの音楽、特に歌詞がすごく好きだった。

アニメ「惡の華」主題歌を担当していたからそれで知っている人は多いと思う。

特に好きなのがラストアルバムの最後に収録されている「オチのない結末」という曲。

以下引用

楽しいときにはあらわれてくれない ひとりむなしくなる時もあるけど

悲しくなんかないよ さびしいだけだ

調べは煙のように消えていく

  (略)

これからどこまでも素直だ素敵だ繊細だあついね

後悔も希望もあわせて流し込んだら

いい味だしてるのが今だろう

さあはじめよう さあはじめよう

なんていい歌詞なんだろう。

私はこころが弱いので、度々もう終わりだという感情に襲われるがその「もう終わりだ」の内訳を冷静に分析すると、大体は自分自身への「こんなんじゃ駄目だ」という嫌悪、もしくは「何もしたくない」という葛藤、諦めが主で。あるいは現状と対比して良かった頃の思い出で苦しくなったり。

そして、感情の吐き出し方や上手い解消方法を知らないので日々溜まった鬱屈によってどんどん心が死んでいく。

そんな時に、この歌詞のような諦めまたは終わりという「底」から上に向かっていく錯覚や刹那的な希望のようなものを見せてくれる表現に出会うと大きな感動を覚える。

感情や思考をしっかりコントロールして何かを持続させることが下手な、常に錯乱状態みたいな生き方しかできない自分にとって、そういう表現は凄く惹かれるし自分もそんな表現を生み出していたいと思うばかりだ。

 

© Masamitsu Magome 

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